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人工授精(AIH)

人工授精(AIH)とは

人工授精(AIH)は、排卵のタイミングに合わせて、採取した精子を子宮内に注入する治療法です。

通常、性交渉を持つと、腟内に射精された精子は、子宮頸管の粘液内を移動して子宮内へと向かいますが、子宮頸管粘液が少なかったり、子宮頸管粘液に抗精子抗体など精子に不利になるものが含まれていたりすると、精子は子宮内腔に移動できなくなります。

人工授精(AIH)では、細いカテーテルを腟内から子宮頸部に通して子宮内腔まで挿入し、洗浄濃縮した精子を子宮内に注入するため、子宮頸管がバイパスされ、子宮内に多くの精子が入ることになります。女性側の頸管粘液に問題があったり、男性側の精子の数がやや少ない人にとっては有効な治療になると考えられます。

ただし、精子の数や運動率がある程度ないと、人工授精でも厳しいと考えられますので、人工授精を行なう回数や、人工授精ではなく体外受精へのステップアップの考慮など医師に相談されることをお勧めします。

なお、タイミング療法および人工授精は、卵管の通過性があることが前提条件となっています。

人工授精の流れ

事前準備:感染症採血

当院では人工授精・体外受精を行なう場合は、ご夫婦ともに感染症採血が必須となっております。感染性採血の結果は1年間有効とします。他の医療施設で、1年以内に感染症検査をしている場合、そのデータを提示していただくと、省くことも可能です。

診察

月経2~5日目に来院して採血をします。採血では、前の周期の残留卵胞がないか、また卵巣の機能も併せて評価します。

排卵時期の予測

月経周期を考慮して、排卵の2日前くらいに来院していただき、採血と超音波検査を行ない、人工授精に適した日を探ります。卵胞の大きさや子宮内膜の状態、ホルモン値などを総合的に判断して、排卵と人工授精する日を合わせるために、排卵を促す注射または点鼻薬を使います。

人工授精

当日、精子を採取していただき(自宅または院内)、洗浄・濃縮を行った後、カテーテルを用いて子宮内に直接注入します。

人工授精を祝日/休日に行う場合、1,980円(1,800円+税)加算されます。

排卵確認、黄体ホルモン値確認

必要に応じ、排卵確認や黄体ホルモン値測定をします。

妊娠判定

自宅で尿検査により妊娠判定を行います。

※料金は、人工授精実施は19,800円(18,000円+税)(精液調整、抗生剤、尿妊娠反応検査薬も含む)。

人工授精の1周期全体(月経5日目以内診察~人工授精~排卵確認)で、
概ね30,800円(28,000円+税)~44,000円(40,000円+税)となります(個人差があります)。

東京都による助成制度(東京都在住の方対象)

東京都では不妊検査の費用を、夫婦一組につき1回限り、5万円を上限に助成する制度を実施しております(タイミング療法および人工授精までの一般不妊治療)。

初診時からの不妊検査にかかる費用負担を軽減できますのでご利用ください。

なお、ご利用にあたっては、都の指定する要件を満たす必要がございます。

助成制度の詳細なご案内は、こちらの東京都のホームページをご覧ください

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